検査部位
全身
対象疾患
概要
PET検査とは「がん細胞は正常細胞に比べ3-8倍の
FDGと呼ばれるブドウ糖と似た物質に目印として放射線を出す物質(放射性
また、検査費用が高額(1回の費用が数万円から十数万円)であることが欠点です。
PET検査は規模の大きな病院や画像検査専門の施設で受けることができます。また、人間ドックのオプションとしてPET検査を受けられるものもあります。
メリット
- 症状のないがんを発見できる
良性 の腫瘍 か悪性の腫瘍か判定に役立つ- 全身の撮影ができるため、がんの転移が疑わしい部位がわかる
デメリット
- 正常でもFDGが集まる臓器(脳、腎臓、膀胱など)のがんでは有用性が低い
- そのほかにも反応しにくいがんがある(肝細胞がん、胆道がん、白血病、早期の胃がんなど)
- FDGはがん以外にも炎症が起きている場所に集まるため、がんがあるのか、炎症が起きているだけなのか、判断が難しい場合がある
- 多少ではあるが被ばくする
- 検査費用が高額である(1回の費用が数万円から十数万円)
詳細
PET検査は正常細胞よりがん細胞がブドウ糖を多く取り込むという性質を利用し、がん細胞に目印をつける検査です。他にも炎症が起こっている部位で反応が起こることもあります。ブドウ糖は細胞のエネルギー源であり、多くのエネルギーを必要とするがん細胞では正常細胞に比べ3-8倍のブドウ糖を取り込みます。
一般的なPET検査では、まずFDGと呼ばれるブドウ糖と似た物質に放射性同位元素がついた薬剤(マーカー)を注射します。1-2時間でFDGが細胞内に取り込まれるので、マーカーを検出できる画像機器を用いて身体のそれぞれの部位でのFDGの取り込みを調べます。もし、マーカーがたくさん集まっている場所があれば、その場所ではFDGが多く取り込まれていることになり、がんの疑いが高まるという仕組みです。
PET検査はがんの検出力が高く、従来の画像検査では見つけられなかったようなものも見つけられることがあります。一方で、脳や腎臓など正常でもFDGが集まる場所のがんは見つけることが難しいという弱点もあります。そのためメチオニンなどのFDG以外の物質を用いたPET検査が行われることもあります。
PET検査のがん以外での応用
PET検査はがん以外の病気の状態を調べるために用いられることがあります。具体的にはサルコイドーシス、大型血管炎(高安病、側頭動脈炎)などでも
検査の流れ
- 検査の数時間前から絶食する
- 検査のための薬が点滴で静脈に入れられる
- 点滴をしたら1-2時間安静にする
- 検査室に入り検査台に横になる。検査時間は30分-1時間程度で検査終了
検査を受ける際の注意点
- 検査数時間前からは絶食してください。
静脈注射 の針を刺すときに少し痛みを感じるかもしれませんが、その他に強い痛みを感じることはありません。- 検査中、身体を動かさないようにしてください。
- 体内に入った放射性物質は微量でいずれ排出されるため、心配は必要ありません。
- 妊娠中の場合は原則として行いません。妊娠中あるいは妊娠の可能性がある方は、医師に相談してください。
- 授乳中の場合は乳児の被爆を防ぐため、しばらく授乳をやめてもらうことがあります。
- 検査後1日間は妊婦や乳児に接触しないようにしてください。