処方薬
キンダリー透析剤AF3号

キンダリー透析剤AF3号の添付文書

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効果・効能

慢性腎不全における透析型人工腎臓の灌流液として、活性型ビタミンD3製剤やカルシウム製剤の投与などによる高カルシウム血症の場合であって、次の要因を持つものに用いる:1)重炭酸濃度の高い重炭酸型透析液では、過度のアルカローシスを起こすおそれのある場合、2)糖濃度の低い透析液では、糖尿病など血糖値管理が困難な患者であって、透析開始時高い血糖値(200mg/dL程度)を示す場合、3)カリウム、マグネシウムの高い透析液では、高カリウム血症、高マグネシウム血症の改善が不十分な場合。

(効能又は効果に関連する注意)

    1. 本剤は慢性腎不全に対する通常の血液透析に使用するが、本剤の特徴や次の事項を考慮して使用すること〔8.1、8.2参照〕。
  1. 1.1. 本剤は重炭酸濃度の低い製剤(使用時HCO3-:25mEq/L)であるので、重炭酸濃度の高い重炭酸型透析液では、過度のアルカローシスを起こすおそれのある場合に使用する。

  2. 1.2. 本剤はブドウ糖を含む製剤(使用時:150mg/dL)であるので、次のような場合に使用する:(1)ブドウ糖濃度の低い透析液では、透析中血糖値の急激な低下を起こす場合に使用する、(2)糖尿病等血糖値管理が困難な患者であって、透析開始時高い血糖値(200mg/dL程度)を示す場合に使用する。

  3. 1.3. 本剤はカリウム、カルシウム、マグネシウム濃度の低い製剤であるので、次のような場合に使用する:(1)カリウム、マグネシウム濃度の高い透析液では、高カリウム血症、高マグネシウム血症の改善が不十分な場合に使用する、(2)活性型ビタミンD3製剤やリン吸着剤としてカルシウム製剤等の薬剤使用中で、カルシウム濃度の高い透析液では、高カルシウム血症を起こす場合に使用する。

用法・用量

通常、A液:B液:希釈水=1:1.26:32.74の希釈・調製比率の重炭酸型透析液供給装置を用いて血液透析を行う場合の灌流液として使用する。

用量は透析時間により異なるが、通常、灌流液として150~300Lを用いる。

副作用

透析療法により次の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には症状に応じて適切な処置を行うこと。 1. 循環器:循環血液量の急激な減少による低血圧、ショック症状、血圧上昇。 1. カルシウム代謝異常:低カルシウム血症による痙攣・気分不快等、骨代謝異常(骨粗鬆症、骨軟化症、線維性骨炎等)、異所性石灰沈着症。 1. 血糖:高血糖。 1. 体重・血圧:体重増加、血圧上昇傾向(口渇感増強等による水分摂取増加)。 1. 不均衡症候群:頭痛、悪心、嘔吐、痙攣、意識混濁、不快感・倦怠感等。

使用上の注意

(重要な基本的注意)

    1. 本剤の使用に際しては、定期的に血液検査(電解質、酸・塩基平衡、BUN、クレアチニン、尿酸、血糖等)を行うことが望ましい〔5.1参照〕。
    1. 長期使用する場合には、骨代謝異常があらわれることがあるので、定期的に臨床検査(生化学検査、X線検査等)を行い、活性型ビタミンD3製剤投与等の適切な処置を行うこと〔5.1参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

  1. 1.1. 高度肝障害による酢酸代謝障害又は重症糖尿病による酢酸代謝障害等のある患者:酢酸による末梢血管拡張作用、心機能抑制作用により、血圧低下等があらわれるおそれがある。

  2. 1.2. アルミニウム骨症の患者:骨塩量を定期的に測定し、低下する場合はカルシウム濃度3.0mEq/L以上の透析液を用いること(骨塩量が低下することがある)。

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

(小児等)

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

(相互作用)

    1. 併用注意

    ジギタリス強心配糖体(ジゴキシン、メチルジゴキシン等)[ジギタリス中毒を起こすおそれがある(本剤を使用した透析により、血清カリウム値が低下する可能性がある)]。

(適用上の注意)

    1. 薬剤調製時の注意
  1. 1.1. 透析用水の水質は、(一社)日本透析医学会が定める最新の透析液水質基準を参照すること。

  2. 1.2. 調製時には、次の点に注意すること。

    ・ A液(電解質・ブドウ糖溶液)及びB液(炭酸水素ナトリウム溶液)は、各々単独では使用しないこと。

    ・ A液及びB液は、濃厚液の状態で混合しないこと。

  3. 1.3. 定められた希釈液として調製すること。

    希釈濃度が不正確な場合は、次のような症状を起こすことがあるので注意すること。

    濃度が高すぎた場合:意識障害、血圧上昇、動悸、頭痛。

    濃度が低すぎた場合:意識障害、急激な血圧低下、胸内苦悶、全身倦怠、四肢のしびれ感。

  4. 1.4. 使用前に透析液の電解質濃度を測定し、それらが適正であることを確認すること。

  5. 1.5. 透析液の浸透圧比が0.95~1.00の範囲にあることを確認すること。

    浸透圧比は生理食塩液の浸透圧(286mOsm)に対する透析液の浸透圧測定値の比より求める。

  6. 1.6. 透析液のpHは透析用水等の影響で若干の変動があり得るので、使用前にpH7.2~7.4の範囲内にあることを確認すること。

  7. 1.7. 本剤は用時調製用の製剤であり、希釈調製後の透析液は速やかに使用すること。

  8. 1.8. 残液は使用しないこと。

    1. 薬剤使用時の注意
  9. 2.1. 本剤は注射又は腹膜灌流に用いないこと。

  10. 2.2. 血清浸透圧と透析液浸透圧とのバランスを保つこと。

  11. 2.3. 透析液中の沈殿の有無を透析器前の透析液回路で確認し、沈殿を生じた透析液は使用しないこと。

(取扱い上の注意)

    1. 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
    1. 次の場合は使用しないこと。

    ・ 容器表面(口部等)に結晶が認められる場合は使用しないこと。

    ・ 容器から薬液が漏れている場合は使用しないこと。

    ・ A液に変色が認められる場合は使用しないこと。

    ・ キャップ部の保護シールがはがれている場合は使用しないこと。

(保管上の注意)

室温保存。