でんせんせいこうはん(りんごびょう)
伝染性紅斑(りんご病)
風邪のような症状に加えて、顔や腕、脚の皮膚が赤くなる感染症。
12人の医師がチェック 105回の改訂 最終更新: 2018.07.25

伝染性紅斑(りんご病)に関しておさえておきたい注意点

伝染性紅斑(りんご病)は子どもに多い病気ですが、大人もかかります。大人では頬の紅斑などりんご病に特徴的な皮疹が出ずに様々な形態の皮疹が出たり、特に女性では関節痛が多くみられます。紅斑や関節痛などの症状が出る頃には感染力はなくなっているので、学校などを休む必要はありません。妊婦がりんご病にかかるとまれにお腹の赤ちゃんに影響を及ぼすことがあるので注意が必要です。

1. りんご病かもと思ったら何科にかかればよい?

両頬の紅斑や手足のレース状紅斑、関節痛などが出て、周囲でりんご病が流行している場合には、りんご病にかかっている可能性があります。りんご病には特効薬はなく自然に治るのを待つしかありません。また紅斑や関節痛などの症状が出る頃には周りにうつす感染力もなくなっているので、元気があれば学校などを休む必要もありません。このためりんご病にかかっていても必ずしも医療機関を受診する必要はありませんが、他の病気との区別がつきにくい場合や、症状がつらく和らげる治療を希望する場合などは、小児科か内科を受診してください。

2. りんご病は赤ちゃんと大人で症状が違うのか?

りんご病は子どもがかかることが多い病気です。5歳児が最も多いですが、0歳児の赤ちゃんもかかることはあります。また大人もりんご病にかかります。

りんご病の皮疹は、子どもでは頬の紅斑や手足のレース状紅斑などりんご病に特徴的な皮疹が出ることが多いですが、大人ではこのような特徴的な皮疹が出ずに様々な形態の皮疹が出ることがあります。

また関節痛は子どもに出ることは少ないですが、大人、特に女性では最も多く出る症状です。

3. 妊婦はどうしてりんご病に気をつけた方が良い?

妊婦がりんご病にかかるとまれにお腹の赤ちゃんに影響を及ぼすことがあります。このため今までりんご病にかかったことのない妊婦は、りんご病の流行している時には感染に注意する必要があります。

妊娠中にりんご病にかかると2-5%で流産や死産の原因になります。

妊娠中にりんご病になった人のうち20%で胎盤を通してお腹の赤ちゃんに感染し、そのうちの20%でお腹の赤ちゃんが胎児水腫(全身のむくみで胸やお腹にも水が貯まった状態)や貧血を起こしますが、りんご病にかかった妊婦の4%と非常にまれです。

つまり、もし妊娠中にりんご病と診断されても多くは赤ちゃんに影響はありませんが、万一の危険を考えると、妊娠中に周りでりんご病が流行していたら、手洗い・マスクなどの注意をした方がいいと言えます。

TORCH(トーチ)症候群について

妊婦が感染すると赤ちゃんに発疹や視覚障害などを起こしうる感染症を、その頭文字をとってTORCH症候群と言います。

O:その他(Others)の原因微生物には、りんご病の原因ウイルスであるパルボウイルスB19水痘帯状疱疹ウイルスなどが含まれます。つまりりんご病もTORCH症候群の一因となります。

4. りんご病になったら学校や保育園は休まなければならない?

りんご病では紅斑や関節痛などの症状が出る時期には感染力はなくなっているため、学校や保育園を休む必要はありません。本人の全身状態が改善したら普段通りに登校・登園して構いません。

出席停止について

りんご病は紅斑や関節痛などの症状が出る時期にはすでに人にうつす感染力はなくなっています。したがってりんご病にかかっても学校や保育園への出席を停止する必要はありません。

登園基準について

りんご病では本人の全身状態が改善したら学校や保育園に行って構いません。

5. りんご病はどうなったら感染力がなくなるのか?

りんご病の原因ウイルスであるパルボウイルスB19に感染すると血液中でウイルスが増殖し、5-10日後にピークになります。この時点では何も症状は出ないか、発熱や鼻水、筋肉痛などインフルエンザのような症状だけが出ます。りんご病の感染力が最も高いのはこの時期です。

そこからさらに2-5日後に皮疹や関節痛などの症状が現れます。この頃にはすでに感染力はなくなっているため、人にうつす心配はいりません。